サプリに配合されているオルニチンの原料は?
オルニチンサプリに配合されているオルニチンの原料は、植物から抽出した糖蜜です。サプリに配合されているオルニチンのほとんどは、発酵法という微生物を使った方法で製造されています。
オルニチンはしじみに多く含まれている成分ですが、サプリに含まれているオルニチンのうち、しじみ由来のものはごく少量です。
オルニチンは糖蜜を原料とした発酵法で製造されている
サプリメントに配合されているオルニチンは、トウモロコシなどから抽出した糖蜜を原料とし、微生物を使った発酵技術によって製造されています。その製造方法は「発酵法」と呼ばれています。
発酵法によるオルニチンの製造
発酵法は、オルニチン以外のアミノ酸の生成にも使用されている方法です。
・発酵法は微生物を使ってアミノ酸を生成する方法
発酵法は、微生物が栄養素を使って微生物自身に必要な成分を生成する仕組みを利用して、オルニチンなどのアミノ酸をつくる方法です。
発酵法では、トウモロコシやサトウキビなどを原料とした糖蜜を使って微生物を培養し、大量のアミノ酸を生成させます。
・酵素の働きを制御して効率的にアミノ酸をつくりだす
アミノ酸の生成には、酵素の働きが深く関係しています。
オルニチンを効率的に生成させるためには、オルニチンの生成に関わる酵素の働きを強めるとともに、オルニチンを代謝する酵素の働きを弱める必要があります。それを可能にするために、さまざまな手法を使って菌株が改良されます。
発酵法は、微生物の代謝過程を人工的に制御して行われるため、「代謝制御発酵法」とも呼ばれます。
発酵法で製造されたオルニチンは安心して摂取できる
発酵法では、アミノ酸が天然素材からつくられます。発酵法で製造されるオルニチンは、体内で生成されるものと全く同じです。
化学合成などによって成分をつくりだすと、体内に存在しない構造のものが一定の割合で混じる場合があります。そうした正常でない構造の成分を長期間摂取した場合の安全性については、具体的なデータがありません。
発酵法で製造したオルニチンには、そうした正常でない構造のものが含まれておらず、安心して摂取できます。
発酵法は大量生産が可能
発酵法を使えば、コンパクトな設備でもオルニチンなどのアミノ酸を製造可能です。そのため、低コストで大量に生産できるという利点があります。
・発酵法によるアミノ酸の製造が現在の主流
発酵法以外のアミノ酸の製造方法には、酵素を使う「酵素法」、天然のタンパク質を分解して抽出する「抽出法」、化学合成によって製造する「合成法」などがあります。
発酵法はこれらに比べてメリットが多いため、現在は発酵法による製造が主流です。
・オルニチンサプリを安価で利用できるのは発酵法のおかげ
オルニチンサプリの多くは、1か月あたり1,000円から1,500円程度の費用で利用できます。また、1か月分で500円程度の製品もあります。
そうした安い価格でオルニチンサプリを利用できるのは、発酵法によってオルニチンが大量生産されているためです。
発酵法は日本で開発された技術
微生物を使ってアミノ酸を製造する発酵法は、世界に先駆けて日本で開発された技術です。
その技術は世界中に拡大し、現在は海外の工場でも盛んにアミノ酸の製造が行われています。
しじみ由来のオルニチンは少ない
オルニチンサプリのパッケージにはしじみの写真が使われていることが多いため、しじみ由来のオルニチンが使用されていると思っている人も多いでしょう。
しかし、サプリに配合されているオルニチンのほとんどは、発酵法で製造されたものです。
・しじみから抽出するとコストが高くなる
しじみは、ほかの食品に比べるとオルニチンの含有量がとても多いですが、それでも100gあたり10.7mg-15.3mg程度です。
サプリメントに配合されているオルニチンの量は、1日あたり400mg-800mg程度が一般的です。そうした量のオルニチンをしじみから抽出しようとすると、大量のしじみが必要になり、コストが非常に高くなってしまいます。
・しじみエキスを使った製品にも発酵法によるオルニチンが配合されている
しじみエキスを配合したサプリにも、多くの場合発酵法で製造したオルニチンが配合されています。
しじみエキスのみを使ったサプリも販売されていますが、そうしたサプリのオルニチン含有量は少なめです。オルニチンを効率的に摂取したい場合は、発酵法によるオルニチンを配合した含有量の多いサプリを利用するのがおすすめです。
現在オルニチンサプリを手軽に利用できるのは、日本で開発された発酵法の技術によるものです。
オルニチンサプリを利用して、健康に役立つオルニチンを効率的に摂取することをおすすめします。