糖尿病に対するオルニチンの効果
オルニチンは、代表的な生活習慣病である糖尿病の予防・改善に効果的な成分です。
オルニチンには、血糖値を抑制する物質の分泌量を増やす効果があるほか、糖尿病の予防・改善に役立つさまざまな健康効果があります。
オルニチンは血糖値を抑制する物質の分泌を促す
オルニチンには、血糖値を抑制する作用のある物質の分泌量を増やす働きがあります。オルニチンは、血糖値を抑制して糖尿病の予防・改善に役立ちます。
・インスリン様成長因子の分泌を促進する
糖尿病の予防・改善には、血糖値を抑制するホルモンであるインスリンの働きが重要です。
運動負荷を与えた成人男性にオルニチンなどを摂取させたところ、成長ホルモンと「インスリン様成長因子」の増加がみられたという実験報告があります。
インスリン様成長因子はインスリンに非常によく似た構造をもつ物質で、血糖値を抑制する作用があります。
オルニチンは、インスリン様成長因子の分泌を促進して血糖値を抑制し、糖尿病の予防・改善に役立ちます。
・体内でインスリンの分泌を促すアルギニンへと代謝される
オルニチンは、肝臓の「オルニチン回路(別名：尿素回路)」と呼ばれる代謝回路によって、アミノ酸のアルギニンへと代謝されます。オルニチンの摂取は、体内のアルギニンの増加にもつながります。
アルギニンには、インスリンの分泌量を増やす作用があります。
オルニチンは、体内のアルギニンを増やしてインスリンの分泌を促進し、血糖値を抑制します。
糖尿病の予防・改善に役立つオルニチンの効果
オルニチンには、糖尿病の予防・改善に役立つさまざまな効果があります。
成長ホルモンの分泌促進
成長ホルモンの働きは、血糖値と深く関係しています。オルニチンには成長ホルモンの分泌を促進する効果があり、糖尿病の予防・改善に役立ちます。
・成長ホルモンが減少すると糖尿病の発症リスクが高まる
成長ホルモンには、糖・脂質・タンパク質の代謝を促進する作用があります。成長ホルモンは、栄養素を効率的にエネルギーに変換して脂肪の蓄積を抑制します。
成長ホルモンが減少すると脂肪が蓄積しやすくなり、内臓脂肪が増加するとインスリンの効き目が悪化します。そのため、成長ホルモンが減少すると糖尿病の発症リスクが高まります。
・オルニチンは成長ホルモンの分泌量を増やす
オルニチンに成長ホルモンの分泌量を増やす効果があることが、複数の実験で確認されています。
オルニチンは、成長ホルモンの分泌を促進して内臓脂肪の増加を抑制し、糖尿病の予防・改善に役立ちます。
関連記事：オルニチンは成長ホルモンの分泌を促進して健康と美容に役立つ
ストレス軽減
ストレスは、糖尿病を悪化させる原因のひとつです。オルニチンにはストレスを軽減する効果があり、ストレスによる糖尿病の悪化を抑制します。
・ストレスは糖尿病を悪化させる
ストレスを感じると、アドレナリンやコルチゾールなどのホルモンが分泌されます。これらのホルモンはストレスに対抗するために必要ですが、その一方で血糖値を高める作用があります。そのため、強いストレスを継続的に感じていると、血糖値が上昇して糖尿病の発症リスクが高まります。
・オルニチンはストレスを軽減する
オルニチンにストレス軽減効果があり、コルチゾールなどの過剰な分泌を抑制する効果があることが、複数の実験で確認されています。
オルニチンは、ストレスによる血糖値の上昇を抑制して糖尿病の予防・改善に役立ちます。
睡眠の改善
糖尿病の予防には、十分な睡眠をとることが重要です。
血糖値の抑制に重要な成長ホルモンは、主に睡眠中に分泌されます。睡眠が不足すると、成長ホルモンの分泌量が減少して糖尿病の発症リスクが高まります。
オルニチンには、睡眠を阻害するストレスを軽減する効果や、就寝時の体温調節を補助して寝つきを良くする効果があります。
オルニチンには睡眠の質を高める効果があり、糖尿病の原因となる睡眠不足を防ぎます。
ダイエット効果
肥満は、糖尿病を悪化させる主要な要因のひとつです。
肥満によって内臓脂肪が増加すると、血糖値を抑制するインスリンの効き目が低下してしまいます。
オルニチンには、成長ホルモンの分泌量を増やして脂質の代謝を促進する効果や、エネルギーを多く消費する筋肉を増やす効果があり、体脂肪の燃焼を促進します。
オルニチンには高いダイエット効果があり、糖尿病の原因となる肥満の予防・改善に役立ちます。
以上のように、オルニチンは糖尿病の予防・改善にとても効果的な成分です。
血糖値が高めな人や、糖尿病を予防して健康な身体を長く維持したい人は、オルニチン配合のサプリメントを毎日の生活に取り入れてみることをおすすめします。
