オルニチンが身体に悪影響を及ぼす可能性はある？
オルニチンは安全性の高い健康成分であり、基本的に身体への悪影響を気にすることなく摂取できます。
ただし、長期間大量に摂取すると目に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。また、サプリを過剰摂取すると、オルニチン以外の成分が身体に悪影響を及ぼすリスクが高まります。
オルニチンサプリは、製品の注意事項や摂取目安量を守って安全に使用することが大切です。
オルニチンは安全性の高い健康成分
オルニチンは、体内にもともと存在しているアミノ酸の一種であり、安全性の高い成分です。
オルニチンによる重篤な有害事象は報告されていない
2019年現在、オルニチンを摂取したことによる重い有害事象は報告されていません。
オルニチンを10g以上摂取すると、腹痛・胃痛・下痢などが起こる場合があるという報告があります。しかし、そうした反応はオルニチンに限ったものではなく、アルギニンなどの別のアミノ酸を大量に摂取した場合にも起こるものです。
安全性の高さが実験で確認されている
オルニチンを摂取させる実験が多数行われており、そうした実験において身体への悪影響が起こった事例は報告されていません(2019年現在)。
健康な人に1-7gのオルニチンを継続的に摂取させても有害事象が起こらなかったという実験報告もあります。
オルニチンの安全性の高さは、実験で確認されています。
摂取目安量は400mg-800mg程度
オルニチンの摂取目安量は、1日あたり400mg-800mg程度とされています。
市販のサプリにはそうした目安量と同程度のオルニチンが配合されており、サプリの摂取目安量を守っていればオルニチンを摂りすぎる恐れはありません。
腹痛などが起こる可能性があるとされる10g以上のオルニチンを摂取するためには、目安量の10倍以上のサプリを飲む必要があります。
長期間大量に摂取すると悪影響が起こる可能性が指摘されている
オルニチンに関しては、身体に対する悪影響が認められていないとする文献が多い一方で、体内濃度が高くなりすぎると危険とする文献もあります。
・血中濃度が高い状態が続くと目に悪影響が及ぶ
オルニチンを代謝する能力が低い遺伝病の患者の場合、オルニチンの血中濃度が極めて高い状態が続きます。すると、網膜に悪影響が及んで目の病気の原因になります。
そのため、大量のオルニチンを長期間摂取することの危険性を指摘する意見もあります。
・通常の量の摂取であれば問題ない
そうした危険性を指摘する意見もありますが、サプリの摂取目安量を守っていれば、摂取を続けても全く問題ありません。
目安量程度であれば、長期間摂取しても網膜への悪影響が認められないことが、実験で確認されています。
また、オルニチンの血中濃度は、摂取後6-8時間程度で摂取前の水準に戻ります。そのため、オルニチンを代謝する身体の機能が正常であれば、網膜に悪影響が及ぶ心配はないと考えられています。
サプリを過剰摂取すると別の成分が悪影響を及ぼす可能性がある
オルニチンサプリには、オルニチン以外の健康成分が配合されているものもあります。
また、サプリにはカプセルなどの形状を維持するために添加物が含まれています。
オルニチンは安全性の高い成分ですが、そうしたオルニチン以外の成分が身体に悪影響を及ぼす可能性があります。
サプリを過剰摂取すると、そうした悪影響のリスクが高まります。サプリを使用する際は、摂取目安量を守ることが大切です。
オルニチンサプリの摂取を控えるべきケース
妊娠中・授乳中の人、子供、病気の治療中の人は、基本的にオルニチンサプリの摂取を控えるべきです。
どうしてもオルニチンサプリを利用したい場合は、事前に医師に相談するようにしてください。
・妊娠中や授乳中の人
オルニチンは安全性の高い成分ですが、成分が濃縮されたサプリを妊娠中・授乳中に摂取した場合については、安全性を確認できる十分なデータが揃っていません。
そのため、妊娠中・授乳中はオルニチンサプリの摂取を基本的に控えるべきとされています。
・子供
子供のオルニチンサプリの摂取も、妊娠中と同じく安全性が確認されていません。
子供にオルニチンサプリを与えるのは控えるようにしましょう。
・病気の治療中の人
病気の治療で薬を服用している場合、サプリの成分が薬と相互作用を起こす可能性があります。病気の療養中の人は、オルニチンサプリを摂取する前に医師に相談するようにしてください。
オルニチンサプリを摂取する際は、製品の注意事項や摂取目安量をしっかりと守り、安全に利用することが大切です。
